子どもに、感性豊かに育ってほしいと思うものの、家の中で自由にお絵かきしてもらうのは意外とハードルが高いですよね。
紙じゃなくて壁に落書きをしないように側で見ていたり、絵の具を使うのも内心ハラハラします。(ダイナミックにお絵かきするお子さんの場合)
そして、絵を描くのが苦手なお子さん&親御さんもいらっしゃると思います。
そんな方にもオススメのアート体験があります~。
「くじびきドローイング(略してくじドロ)」です!
くじドロの参加の仕方はこちらです。
(1)会場に設置された箱からクジを引きます。
(2)クジには”お題”が書かれています。
(3)”お題”に沿って絵を描きます。
(4)完成した絵にテプラで”お題”を貼り付けます。
(5)書き終わったら新しい”お題”を考えてくじ箱の中にインします。
自分の考えたくじは、いつかどこかの誰かによって新しい絵になります。
くじドロの良いところは、絵の上手・下手を求められないところです。
発想を楽しむ心があれば、絵が下手でもいいんです!
“お題”には具体的なものもあれば、抽象的なものもあります。
単語もあれば文章も、それをどんな絵にするかは、あなた次第!
楽しんでいるのは子どもたち? いえいえ大人も夢中になりますよ〜。
どんなお題が出てくるのか、ワクワクドキドキ…。
絵が苦手だってなんのその。頭をやわらかくして思い切って描いてみると・・・
くじドロの面白さがわかります♪
お題を考えるのもまた楽しいです。
「次の人はどんな絵を描くのかなぁ〜」って想像してみるとニヤニヤしちゃいます。
ちょっぴりイタズラ心を出したくなりますが、控えめにお願いします(笑)
箱の中のくじを引きます。
私が最初にくじドロをやったとき、娘がまだ小さくて自分の時間もあまり持てなかった頃でした。
一日中ずっと娘と一緒で、私は常に”お母さん”でした。
だけど、くじドロで絵を描いているとき、お母さんではない私自身に戻っていたんです。
お題を通して自分自身と向き合っているような、不思議な感覚でした。
くじドロはそんな奥深さもあります。
どんな絵描いた?ってお互いに見せあって、家族で楽しめるのはもちろんですが、
ぜひ子育て中のお母さんに体験してもらいたいと思っています。
くじドロの言葉と絵のリレーは、年齢や性別、立場、障害、住んでいる場所をまたいで、どこまでも繋がっていきます。
広い視野で世界を見ると、くじドロのワクワクやニコニコのバトンが手渡されているのって、とっても平和でステキじゃないですか??
くじドロを考えられたのは、浜松のアーティストの乾久子さんです。
2008年に発案して以来、浜松はもちろん日本各地で行われてきました。
現在ではワークショップの実施箇所は60箇所を超え、残された作品は8,000枚を超えています。
くじドロで描かれた作品は、なんと乾さんが丁寧に保管されているそうです。
今回、鴨江アートセンターのロビーでは『くじびきドローイングアーカイブ展』が3月16日まで行われています。
ブック型の箱に収めたアーカイブは、ワークショップの日付や会場が丁寧に記載されていて、誰でも手に取ってご覧いただけます。
見ているだけでも楽しいですし、過去に参加された方は自分の絵を発見したり、自分の出したお題の結果を知ることもできます。
また、コロナ禍ということで大々的にワークショップはできませんが、会場にスタッフがいるときは、くじびきドローイングを実際に体験できます。
こちらは具体的な日程は決まっていませんが、機会がありましたらぜひくじドロをやってみてください。
乾久子さんよりメッセージ
くじびきドローイングのこれまでの作品すべてをブック型の箱に収めました。
箱は本の形の引き出し式になっており、開けると、これまでのくじドロで生まれた作品の実物が入っています。
『本』は、ワークショップごとに作られており、通し番号が振られ、ワークショップ名、開催地、実施日がわかるので、自分が参加したワークショップの『箱』を開ければ、作品に再会することができます。
複数冊にわたるワークショップはさながら文学全集のようです。
150『冊』の『本』におさめられたくじドロの世界にぜひお越しください。