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もし、子どもが「学校へ行きたくない」と言ったら…

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母親としての心配を解消したい

waBiです。
こんにちは!

子どもの成長につれて、
母親として心配していることのひとつに、

もし、子どもが「学校へ行きたくない」
と言ったらどうしよう…

というのがあります。

このことについて、縁あって知り合った
臨床心理士の外山舞さんにお話を伺いました。

外山さんは心理関係の大学院を卒業され、その後、
都内の教育現場(適応指導室、教育相談室)に
7年ほどご勤務、

結婚を機に浜松へいらっしゃいました。

現在も主に教育分野で、
臨床心理士として活動していらっしゃいます。

そして、外山さんご自身も
三児のお母さんでいらっしゃいます^^

ところで、「臨床心理士」とは一体、
どんなことをされるお仕事、資格なのでしょうか?

外山さんによると、
「学校・病院・福祉施設・企業等での心理に関わる
資格で、心の健康に携わる仕事です」

ということでした。

相談は、発達に関係している場合もある

教育現場でよく受ける相談には、
心の病気だけでなく、

発達に関するものも多い
ということでした。

・座っていられないことがある
・集団行動に遅れることがある
・友人関係をなかなかうまく築けない
・不登校

…などは、心の病気だけではなく、
発達に関係していることもあるそうです。

発達とは、生まれ持った特性が
影響しているので、治すという考えではなく、

「できないことを、どのようにカバーするか」
「できることを、どうやって伸ばしていくか」

というように考えるものだ
と教えてくださいました。

「不安」が原因であることが多い

「学校へ行きたくない」
というケースを見てみると、

「”行きたくない”という気持ち(思うだけ)」と、
「”行かない”ということを実際に行動へ移す」

という2つは、全く別のものなんだそうです。

「今日は学校へ(大人なら会社へ)行きたくないな」

と思う経験をしたことがある人は
多いかもしれませんが、

本当に「行かない」という行為については、
気にかけてあげる必要があります。

どういうことかというと、
子どもなら「行きたくない」と思った先に、

「泣きながらでも行く」
「泣いてでも行かない」

という2つに分かれると思いますが、

ここで心配なのは、
「泣いてでも行かない」ということです。

それは、本人にとって
「よほど行けない事情がある」

ということだと思われます。

この、「よほど行きたくない理由」として
考えられることを外山さんに伺ってみました。

「理由や原因を突き止めるのは難しいけれど、
話を聞きながら仮説を立てていくと、
そういった子どもには何かしらの

不安がある

ということに行きあたる」そうです。

・お母さんと離れたくない
・勉強についていくことができない
・友人関係がうまくいかない

など。

※未就学児は単純に疲れなどからくる「ぐずり」
であることも多いのですが、

学齢期の子どもは「何かしらの不安を抱えている
可能性もある」

ということでした。

声掛けは、どうしたらいい?!

さて、「学校へ行きたくない」と
子どもに言われたら、

親として、戸惑うのは当然ですよね。

この時の子どもへの声掛けのコツも
外山さんに伺いました。

望ましくない声掛けは、
「なんで、行かないの!」
「このまま学校へ行かないと、
〇〇になっちゃうよ!!」

などです。

行けなかったことを
責めないように気を付けてください。

学校に行けなかったことで不安に感じているのは、
お母さんだけではありません。

お母さん以上にお子さんも学校へ行けなかった
ことに不安を感じています。

そのため、このような言葉かけは子どもの
不安をあおってしまうこともあります。

「行けなかったことで、僕(私)はダメな子なんだ」
と感じるような言い方はしないほうがよい

ということでした。

そして、もうひとつ気にかけてあげてほしいことは、
「学校との距離を離しすぎないこと」

だそうです。

距離については例えば、

・心配して電話を掛けてきてくれた先生と
お子さんが話す機会をつくる

・休んでしまった日は、放課後に保護者同伴で
良いので、お子さんを連れて学校へ行き、
その日配布したプリントをもらいに行ってみる

・学校のお友達と遊ぶ機会をもつ

など、

学校や先生、お友達との接点を
切らないことも重要です。

これが絶たれてしまうと、ますます学校へ戻る
きっかけを失ってしまうことになるそうです。

(ただし、子どもが嫌がるようなら
無理にそうする必要はありません。)

とにかく学校へ「安心して通える」と感じられる
ように、状況を整えることが大切なのですね。

※なお、上記は全ての不登校の事例に
当てはまるわけではありません。

早めに相談を

現在は各学校にスクールカウンセラーがいます。

こうした相談は本人も不安を抱えていますが、
お母さんも同じように不安なことでしょう。

「こんな小さなことで相談してもいいかな」

と思わずに、些細なことでも専門家に相談してみる
といいかもしれませんね。

子育てには色々な日々があると思うので、
そんなときに備えておきたい記事となりました。

外山さん、どうもありがとうございました。

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