KOSODATE BASE 浜松では、過去に何度か『テント芝居』という表現をもちいる演劇公演を紹介してきました。毎回ほぼ満席。ちょっと不気味な雰囲気もありますが、シニア層から小さなお子さんまで一緒になって、笑ったり驚いたりする演劇作品で私もすっかりトリコです。今年もそんなテント芝居の劇団がいらっしゃるということで、浜松の実行メンバーの一人、幸田穂奈美さんに取材をしてまいりました。


テント芝居ってなに?
『演劇』はわかりますが『テント芝居』って聞き馴染みのない言葉です。どういった演劇なのでしょうか。
幸田さんは「どういった歴史があるのか語れるほど詳しくないし、全ての劇団を知っているわけじゃないので…」と前置きをした上で、「テント芝居とは、簡単に言えば、公園や空き地、神社や仏閣のスペースに劇場となるテントを建てて、そこで演劇を行うスタイルのことです。」と教えてくれました。
既成の劇場と違い、自分たちで建てるテント劇場。
照明や音響・キャパシティーなど専門の劇場とは比べものにならないようなオンボロ小屋に見えますが、その小さな劇場が海底になり、大空になり、はたまた宇宙のように世界が広がっていくのは、テント芝居だからこその創造の力だという事です。

狭いテントの中にぎゅうぎゅうに人が入って、隣の人と一緒に笑ったり驚いたりするのも魅力。
普通の劇場なら、隣同士になった人ともおしゃべりする機会ってほとんどありませんが、なぜかテント芝居では知らない人同士が仲良くなり、公演後に談笑したり感想を言い合ったりするのも不思議な光景です。
テント芝居には、そんな人と人との繋がりの輪が出来上がる不思議な魔法がかかっているんだそうです笑
今年いらっしゃるのはマタヒバチという劇団。どんな人達でしょう。
10月10日・11日に公演をするのは、マタヒバチという劇団です。
彼女たちは京都を活動の拠点とする劇団。今年は浜松以外にも、舞鶴(京都)・東京・和歌山・松本・大分・松山・京都の計8ヶ所で公演を行います。今年のツアーのメンバーはほぼ女性で構成されていますが、女性だと思って舐めたらいけません。

そのステージはとにかくパワフル。それでいて繊細。
怖いことはありません。しいて怖いといえば迫力満点の真剣な役者の顔です。
そして同時に、協力なエネルギーにより作り出される、幻想的な世界が持ち味です。
マタヒバチのお芝居に物語は…無くもないんですが、あまり物語を読み解こうとすると、大切なものを見逃してしまうと思うので、その時に感じた事をそのまま楽しむのがベストかなって思います。
明確な物語がないお芝居なので、その分、想像力だけで楽しむことができます。
想像する天才と言えば子どもたち。もちろん全てのお子さんが…とは言いませんが、私の友人でも「子どもがずっと集中して観ていたの」なんて話も聞いたりします。
「お子様連れ、どんと来い‼︎」多少騒がしくても問題ありません。
どこで上演するの?
既製の劇場ではなく、空き地や神社・仏閣、公園などを使って演劇を行うとは言いますが、今回はどこで公演をするのでしょう。
「今回の会場は、浜松市浜名区にある美薗中央公園です‼︎」と自信満々に幸田さん。
幾つか候補地があったそうですが、地域の方に愛されている公園というのが決め手だったそうです。
公園も広く、夕暮れに光るテント会場を探すことも、演劇的な世界観にマッチしているということで、こちらの公園に届けを出して、使用させていただくことが決まりました。

このテント芝居には、勿論どなたでも来ていただきたいと思っていますが…。
できれば、何も知らずに「このテントなんだろう?」って興味を持ってもらって、フラッと遊びに来ていただく人が多いと嬉しいなぁ〜って思います。「日常の風景である公園が、こんな世界に変わるんだ」ってことを、楽しんでもらいたいです。
まずはテントだけでも観にきて欲しい。この日この夜。日本一楽しい夜を作ります。
最後に、今回のテント芝居にかける意気込みを幸田さんに聞いてみました。
テント芝居の魅力は、勿論その本番のパフォーマンスも重要なんですが、本番当日を迎えるずっと前から、そして、その後も大事なんです。
公演を行うってなってから、すごく多くの人と出会って仲良くなったり、誰かに助けてもらったり、小さな積み重ねと大きなトラブルを何度も乗り越えた事で、この演劇作品が成り立っています。

テント芝居は、劇団だけのものではありません。
私たち…、私たちというのは、この記事を読んで頂いている方も含めて、全員で作っているお芝居です。
だからこそ、年齢とか性別とか国籍とか、そんな事を気にせずに。
もちろん、小さなお子さんだって一緒に、皆んなで笑顔を作りたいと思います。
でも、演劇ってハードル高いと思います。
まして、こんな胡散臭い人たちを観に行くなんて、ちょっと心配になっちゃうと思います。
でも、心の中で「ちょっとワクワクする」って思ってくれたなら…。まずはテントだけでも観にきてみませんか?8日・9日でテントの建て込みを行いますので、よかったら見学してみてください。(もし手伝ってみたいという奇特な方がいらっしゃいましたら、できる範囲でどうぞ。)きっと、そんな機会は滅多にないから。面白いかも? しれません。

一度は体験してほしい。テント芝居の世界。
今回、こうして実行メンバーの幸田さんにお話を聞きましたが、最初に書いたとおり、私もまだ数回しか観たことありませんが、テント芝居の魅力に取り憑かれた一人です。
「どんなお芝居なのか」って、何とも独特すぎて説明のしようがないですが。小難しい演劇じゃなくてロックコンサートのような「うぉぉぉぉぉ‼︎」ってテンションが爆上がりする感じのお芝居です。
頭を空っぽにして一緒に楽しみましょう。
何が何だかわからないけど、きっと楽しんでもらえると思います。


マタヒバチ 2026年公演『ハバカル』
10月10日・11日 18:30開演 雨天決行
美薗中央公園特設テント劇場
一般予約 3,000円 / 一般当日 3,500円 / 学生2,000円 /
高校生 1,500円 / 小中学生 500円 / 未就学児 無料
幕間ゲスト 劇団西田家(10日のみ)
予約は下記リンク集に予約のアドレスを掲載してあります。

