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浜名湖のその先へ。遠州最西端の町 白須賀を歩いてみよう。私たちのまちは昔から今、そして未来へと繋がっている。湖西市白須賀地区のアートイベント『浜名湖のその先へ Re-bouquet』に行ってきました。

目次

遠州最西端の街、白須賀で行われていたアートイベントに行ってきました。

皆さんは湖西市にある静岡県の最西端の町『湖西市白須賀地区』をご存知ですか?
私、「白須賀ってところ知ってる? そんなの知らすか〜‼︎」とダジャレを連発していたら、普段は優しいムスメが殺し屋のような目つきで私を見てきました。
おかしいですね。これって反抗期なのでしょうか。

冗談はさておき、今回は白須賀を舞台にしたアートイベント。『浜名湖のその先へ Re-bouquet』に行ってきました。目的は白須賀まちあるき&お茶会ツアー。子どもたちとフラフラ散歩しながら白須賀の風景を楽しもうと思っています。

この記事が公開される時にはこのイベントが終わっていますが、年に一回。少しずつ形を変えながらイベントが続けられていますので、興味があったらまた来年にもお越しくださいね。
それでは、このイベントを通して、子どもと歩いた道。そして白須賀の魅力をお届けしたいと思います。

遠州白須賀ってどんな街? 街を歩いてみよう。

まち歩きの集合場所はこちら。おんやど白須賀。
おんやど白須賀は東海道宿駅開設400年を記念して設置された資料館で、白須賀宿の歴史をはじめ、浮世絵や和歌、道中記などの史料、文化に関するパネルやジオラマなどの展示があります。

実は、白須賀宿という宿場町(江戸時代に整備された街道沿いの宿屋を中心に発展した町)は、現在の白須賀から南に坂を下りた海の近くのあったのですが、1707年に起こった地震と津波により大半の家屋が流されてしまい、今の場所へと移ったそうです。

今でこそ交通網が発達していますが1707年はまだ江戸時代。ちょんまげ姿の人たちが、新しい場所に町ごと引っ越したってちょっとすごい話ですよね。

白須賀の街道を案内してくれるのは、おんやど白須賀のスタッフの佐原さん(左)

白須賀といえば、歌川広重の浮世絵『東海道五十三次 白須賀 汐見阪』が有名です。
白須賀は山があり、その間からのぞく海がとても美しい場所。広重の時代から今もずっとこの景色が残っています。
この日は天気が悪く雨が降ったり曇ったり。キレイな海の写真はあまり撮れませんでしたが、冬の晴れた日には富士山が臨めるし、夏は海の青さが気持ちいい場所です。


それでは白須賀の旧街道を歩いて行こう思います。歴史的に重要な場所とかもありますが、子育て記事なので子どもと歩いて楽しめる場所を軸に紹介させていただきますね。

まずは展望台…ですが、少し前に書いた通りあいにくの天気で…。あと冬の海はちょっと暗いですよね。
夏とかスパッと晴れた景色はサイコーなんですよ。

この展望台周辺には明治天皇も来られたことがあるそうです。
当時は天皇は京都に住まわれていたのが、首都が東京に移るということで引っ越すことになり、明治天皇は初めて京都以外の世界を知ったそうです。
明治天皇が初めて海を見たのはここ白須賀。それまでは海を見たことがなかったと言われているそうです。大きく広い海を見た明治天皇は、これからの未来に何を思い考えたのでしょう。


次はアートイベント『浜名湖のその先へ Re-bouquet』会場の一つ。街道沿いの旧家でアート作品が展示されていたり、漂流物を使って〈神様〉を作るというワークショップが行われていました。

立派な木造建築ですよね。今は空き家ですが元々住まわれていた家主のお孫さんがこの家を維持管理されているそうです。

素敵な格子状の窓
立派な木造家屋
アート作品が並んでいます
子どもたちが夢中になって工作していました

家の中はとても広くて、畳が珍しいウチのムスメはダンゴムシのようにゴロンゴロンしていました。
こういう家屋は維持するのも大変だとは思いますが、一度壊してしまうともう戻らないもの。現在はイベント以外で使用している事はないみたいですが、うまい使われ方が見つかるといいなぁと思いました。

ちなみにこの建物の二階では、昔は蚕(カイコ)を飼っていたそうです。
その昔、産業の柱になるものがあまりなかった湖西市では、新しい産業として養蚕業が始まりました。それに伴って織り機を作っていた工場が技術を発展していき車開発に着手。今では日本を誇る車メーカー『トヨタ自動車株式会社』へとなっていったんだそうです。
こういう古い家の話から、現代の最先端の技術までつながるってタイムマシンみたいですね。


さて、こちらの道。途中でグネッと曲がっていてとても見通しが悪い。
地形のせいでもなさそう。なんでこんな不便な道にしたのでしょう。

この曲がった道、参勤交代の時に大名行列同士がかち合わないようにするための工夫なんです。
大名行列がかち合うと、格下の大名が籠を降りて挨拶するしきたりだったそうですが、大名を籠から降ろすなんて大名家の恥。
そこで、下見役に先に行かせて他の大名が来ていないか確認し、もし出合いそうな時は近くのお寺に入って休憩をしていたんだそうです。


段々、雨が激しくなってきて、子どもたちは先に休憩所へ。
最後に大村本陣跡を紹介して街歩きの話は終わりにします。

看板にも書かれていますが、本陣とは江戸時代に身分の高い人が旅の道中に宿泊・休憩した場所。183坪と書かれているから25mプールが2つ分くらい(もう少し小さい)?
何となく広そうですが、いまいち広さがよくわからないですね笑。

とにかく、ここに歴史の教科書に載っていたようなお殿様や明治天皇も泊まっていったんです。交通手段が馬や徒歩だった時代、東海道ならではの名残があります。

花と香りと食の専門家Sarahaさんのお菓子に舌鼓。そして白東館へ。

休憩所で待っていたのは、『浜名湖のその先へ Re-bouquet』のイベント主催者の一人でもあり、″花と香りと食の専門家″として関東を軸に活動をされているSarahaさんが作ってくれた和菓子。

こ・れ・がっ‼︎ 美味しいっ‼︎
今まで食べた和菓子の中でイッチバン美味しい。

金木犀の餡に、クチナシの実を煮詰めて炊いたお米で包んだおはぎと、静岡産の発酵茶。優しい上品な花の香りが口の中から鼻に抜けていって幸せな気持ちになる。お茶もあたたかくて美味しい。
街道を歩いてきたからか、雨で身体が寒くなっているのも手伝ってか、美味しさが幸せすぎてずっと食べていたい。そんな味でした。(ちなみに、クチナシは湖西市の花、金木犀は静岡県の木。共に白須賀産のものを使っています。)

「もう、これで終わりなの?」とムスメ。
いえいえ、もう一つの会場があるんです。それは白東館(旧吾妻屋)。今はもう営業していないのですがかつては旅籠(宿屋)で、その後は東海道を旅する人の休憩所・食事処として営業されていた場所です。

こちらでは、先ほどお菓子を作ってくれたSarahaさんによる、『シラスカのショクブツ展』という展示が行われていました。食べられる野草と食べられない毒のある野草をトレーディングカード風のパネルにして置かれています。

これを見ていると、白須賀という土地がとても自然が豊かだということがわかりますね。
ちなみに下の写真は去年の写真ですが、白須賀にはビオトープもあるんです。

以前訪れた時は、青くて綺麗な鳥カワセミも一瞬だけ見ることができました。今はアサギマダラが見れるかも⁉︎ ということです。(自然のものなので確実に見れるとは言えません。)
広くて気持ちいいビオトープ。子どもと来たら楽しめると思いますよ〜。

さて、少し話が戻りますが、こちらの植物のパネル。ちゃんとトレーディングカードのサイズになっていて、遊ぶことができます。
ルールは決まっていません。子ども達が勝手にルールを考えて遊んでくれればOK。
毒のある植物が強いのか。はたまた毒があるカードは弱いのか。美味しい植物は? 子ども達の発想力と自然への理解力が深まります。


つまみ細工の体験もやっていました。
好きなお花や飾りをつまんでケースの中に入れていきます。どんな感じのが出来たかな?

ばっちり‼︎ かわいらしいのが出来ました。
こういうの、思い出になりますよね〜。


最後にお土産の購入。
Sarahaさんのお菓子とお茶。何を買って帰ろう。悩んじゃいます。


先ほども書きましたがSarahaさんのお菓子、びっくりするくらい美味しくて香りも良い‼︎ ウチのムスメも年に一度楽しみにしています。イベントを機会に一人でも多くの方に食べていただきたいっ‼︎

家のお土産に『薫るバラのシフォンケーキとお茶のセット』を購入。
この写真を撮って、この記事を終了にしようと思っていたのですが…。気がついたらムスメに食べられてしまってて、箱しか残っていませんでした〜泣

満足な顔して「美味しかったからまた買って」と言ってやがりました💢
くぅ〜っ‼︎また来年絶対に買ってやるぜ‼︎ そして白須賀の魅力ももっと発見しようっ‼︎

最後に、白須賀の楽しみをまとめてみました。

  • なかなか寄る機会のない町、白須賀はゆっくり歩いてみるとおもしろい。
  • 自然がいっぱい、風景が素敵。季節ごとに色々な魅力がありますよ。
  • 街道の魅力はまだまだあります。晴れた日にゆっくり散歩したい。
  • ビオトープもおすすめ。自然観察にどうぞ。
  • 古い東海道の宿場町から、今の時代にも引き継がれてきたものがある。これを未来に繋げれたらいいな。
  • 来年もこのイベントがあったら、皆さん行きましょう‼︎ また美味しいお菓子が食べたいっ‼︎

遠州最西端の町、白須賀の魅力を一人でも多くの方に知ってほしい。
イベントをきっかけにしてもいいですし、もし近くにお寄りの際はふらっと寄ってみてくださいね。
昔から繋いできた東海道の魅力でいっぱいです👍

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