去年に引き続きクリエート浜松でハママツクリエーターズフェス開催。今年はどんな発見がある⁉︎
皆さん、去年の7月に行われたこちらのアートイベント。ご参加いただけましたでしょうか。ハママツクリエーターズフェス。KOSODATE BASE 浜松でも記事として取り上げさせていただきました。
前回はVol.0としてテストも含めて開催されましたが、蓋を開けてみたら思った以上の大反響。2日半でまさかの1,600人ものお客様にご来場いただきました。もし私が書いた記事を読んでいただきご来場された方がいらっしゃいましたらめっちゃ嬉しいですっ‼︎
というわけで、今回も開催されます。ハママツクリエーターズフェスVol.1。今週末7月19日㈮〜21日㈰の3日間、クリエート浜松で開催されますっ‼︎
入場無料・クーラーの効いた部屋で…というと、何かモノで釣っている気がしないでもないですが、遊びに来ていただくキッカケは何でもいいと思います。(実際、物価も高いし、外はメチャ暑いですしね。)
大事な事は、ご来場いただき『クリエイティブ』を身近に感じていただくこと。
地元にゆかりのあるアーティスト10名の作品が並び作家も在中。大人から子どもまでアートに触れて遊んで楽しめるイベントが盛りだくさん。
この会場にふらっと来てふらっと帰るも良し。作品について感じたことを作家に伝えるも良し。ワークショップに参加したり買い物をしたり、何かを買って食べたり飲んだりしてのんびりするも良し。皆さんそれぞれの距離感でアートや作家や文化に触れることで、「クリエイティブすることって身近だな。」「こういう仕事の人もいるんだな。」「私にもできるかな。」と、気づきを発見していただけたらと思います。
イラスト、絵画、彫刻、張子、染め物、アクセサリー。多くの表現を感じ取ろう。参加作家を紹介します。
浜松ゆかりの作家が集まったアートイベントと言われてどのような展示物を想像するでしょう。絵画は美術館に展示してあるので想像しやすいですね。イラストも想像つきやすいかな。他には⁇
アートと一括りにしてしまうと、その表現方法はさまざまで取り留めがつかなくなります。今回参加されるのはイラストや絵画、現代美術の彫刻や古来から伝わる染色技法を使った作品や、鋳金という技法でアクセサリーを作る作家、張り子職人と、多種多様すぎる10名の作家が参加しています。
それでは、今回参加される作家をご紹介します。
いきものだもの
ゆるい、やさしい、わかりやすいを身上に、 いろいろな生き物を描くイラスト レーターいきものだもの です。 生き物ってなんだろう?ヒトって何だろう?ということを考えながら、 誰にで も楽しめるイラスト作品を制作しています。 現在までに浜名湖ウォット、竜洋昆虫公園、静岡科学館などのイベントフライ ヤーや、 学習系の書籍や学研の科学の挿絵など、教育や学習に関するイラスト を担当させていただいております。 浜松では、浜松市役所前地下道の壁画や、巨大生物ぬり絵ワークショップなど、 イラストレーターの枠を超えて活動中!
遠州天狗屋
人間と天狗による縁起物づくりユニット「遠州天狗屋」です。 「郷土の歴史を楽しみ、今も未来もワクワクさせる物作り。」をコンセプトに、 遠州ならではの「おらがまちのもの」を創り未来に紡ぐ活動をしています。 2021年より秋葉山本宮秋葉神社の縁起物制作を担当。 2023年、文化庁の「東アジア文化都市」の作家に選出され、 韓国へ渡り展示とあわせ張り子制作の講師を担当。 2024年、秋葉山舘山寺へ「遠州大ねぶた ~辰~」をご奉納。
ehonno.
「絵本のようなアクセサリーと雑貨」をコンセプトに、 さまざまないきもの(登場人物)をモチーフにして、 銀・真鍮・天然石を素材とした、指輪やネックレス・イヤリングなどのアクセサリーと 本の栞・お香立てなどの雑貨を、鋳金で制作しています。 それぞれの作品ごとに自作の短い物語があり、その一場面を表現しています。 細かな造形や手足が動く・服が変わるなどの仕掛けによって、 今にも動き出しそうな生き生きとした作品にすることを目指しています。大人になってからも絵本を楽しむことが多いのですが、絵本を読むと、夢を抱いたり、 おもしろい想像を膨らませたり、温かな気持ちになったりとポジティブな感情が生まれてきます。ehonno.の作品を使ってくださる方にも、それらと似た気持ちになっていただきたいと考えています。
桂川美帆
1987年東京都生まれ。15歳から油彩画を学ぶ。東京藝術大学工芸科に入学後、 様々な工芸技法、主に染色工芸の技法を専門に習得。 2015年、東京藝術大学大学院において博士号(美術)を取得。 現在は、染めることで得られる素材自体の発色と、絵の具とは異なる質感に魅せられ、 日本最古の防染技法である「ろうけつ染」という表現手法で作品を制作している。2023年、世界遺産 富岡製糸場での個展開催など、独自の空間造形作品を展開し、幅広く活動中。
空閑渉
1991 年東京⽣まれ 2016 年多摩美術⼤学⼤学院博⼠前期課程彫刻専攻修了 編み物や既製品の服・靴・⽇⽤品などを⾦属(アルミニウム)に置き換える鋳造技法を主な制作⽅法とし、 時間とともに経年変化してしまう素材を半永久的な形に⽌め、インスタレーション作品として発表している。 熱を帯びると流動し、冷めると固まる特性を持つ⾦属と布などの⼈にとって⾝近な素材を 組み合わせることで、現代に⽣きる⾃⾝の記憶や死⽣観などをテーマに制作をしている。
KIMUKIMU
浜松市出身。浜松学芸高等学校の美術コースを卒業後、武蔵野美術大学へ入学。 同大学の版画専攻(現:グラフィックアーツ専攻)大学院を修了後は、イラストレーターとして活動中。 角(カド)のない作品をテーマに、イラストレーション,銅版画,壁画等で制作し続けている。 展示やPOPUPSHOPを全国の百貨店やギャラリーで開催、アーティストや芸人、 アイドルとのコラボレーションなど幅広く展開している。
友野可奈子
本や冊子、チラシの挿絵を描いたりするほか、2019年には若芽舎から絵本を出版しています。2023年度の雑誌イラストレーションの第41回ザチョイス年度賞にて入選しました。 今回の展示ではメインビジュアルを担当させていただきました。
のなかあやみ
コラージュ作品をメインに展示活動のほか、広告、書籍、ロゴ、ライブフライヤー、 ジャケット等のアートワークを担当しています。 2023年、自主作品集として100枚のマッチ箱を描いた「KUUSOU MATCH」を制作。 近年では喫茶店のマッチ箱のイラスト・デザインのご依頼にも積極的に取り組んでいます。
萩結
萩 結 (はぎ むすぶ)。 本の装画や雑誌の挿絵などのイラストを担当する他、展示活動を行なっています。 誰かの記憶の片隅にあるような情景を描いています。
akira muracco
akira muracco(アキラムラッコ)。1993年生まれ。 2014年よりイラストレーターの活動を開始。 これまでに、CDジャケット、パッケージ、書籍装画などを主にイラストレーションを提供しています。
これほど幅広い作家が集まっても、それはアートの中のほんの一部分。
人が表現する(クリエートする)ことにおいて不正解はありません。世界には沢山の正解で溢れています。今回の作家のさまざまな表現を見ていただき、他にももっと多くの作家がいるんだという事を想像してみたらもっと世界が広くなるかもしれないですね〜♫
作品を観るだけじゃない。ワークショップに参加しよう。マルシェを楽しもうっ‼︎
ハママツクリエーターズフェスは、美術館ではありません。
美術館であればできるだけ静かに観覧して、作品と一定の距離を保ちアートを楽しまなければなりませんが、ここはフェスです。作品観覧方法は自由。静かに見たければ静かにすればいいでしょう。おしゃべりしたければお好きにどうぞ。ご家族・友達同士でも、作家を捕まえておしゃべりしてもOK‼︎ 鑑賞方法も座ったり寝転がったり(周りの方に踏まれないように気をつけて)、自分がもっとも作品を楽しめるならどうぞご自由に。作品によっては手で触ってもOKのものがありますので、スタッフや作家にご確認ください。
そうっ‼︎ アートは作品を観るだけじゃない。参加してなんぼなんですっ‼︎
ハママツクリエーターズフェスでは、作品展示の他にさまざまなイベントを用意しています。アーティストとの交流会、作家と一緒に体験するワークショップ、似顔絵イベントなどなど多くの企画を用意してお待ちしています。有料(予約制)のイベントもありますが、無料で楽しめるイベントもありますよ〜。去年はスタンプ押し放題コーナーで子どもたちがスタンプを押しまくっていました笑
去年大好評だったマルシェもあります。飲食店もあれば盆栽屋さん⁉︎など。幅広い文化のお店が並ぶのもハママツクリエーターズフェスの楽しさです。
他にもミュージシャンの演奏など多くのイベントがあります。ページ下部にハママツクリエーターズフェスのインスタアカウントへのリンクを貼っておきますので、フォローしていただき詳細をチェックしてみてくださいね。
浜松に住む次の世代に文化事業に関わるチャンスを。有志の学生も一緒に盛り上げますっ‼︎
ハママツクリエーターズフェスを開催する事って、作品を鑑賞してもらう以外に「こういった人が地域社会にいて、アートを仕事として生活しているんだ」と知ってもらうことにも重要な意義があると思います。
ぶっちゃけ、「アートで暮らしてる」って聞くと、ちょっと生活を想像できないですもん。自分の子どもだったら「そんなので暮らしていけるの?」「手堅い仕事の方がいいんじゃない?」とか考えちゃう。しかし、アートはコレクターや資産家だけのものではなく、クリエーターが手がけた作品は地域に密接に絡み私たちの身の回りにも存在しています。
今回の新しいチャレンジとして、地域の学生(浜松学芸高等学校・静岡文化芸術大学の有志の学生)が一緒にフェスを盛り上げてくれる事が決定しました。一緒にイベントを作り上げながら、次の世代へ「こんな仕事もあるんだよ。」「浜松でもこれほどクリエイティブが求められているんだよ。」ということを知っていただけるチャンスになります。
具体的には、学芸高校の生徒さんの作品が、クリエイターズフェスとコラボ展示されたり、イベント当日に学生がボランティアスタッフとして手伝ってくれます。
さらに、静岡文化芸術大学の学生による作家へのインタビュー記事がnoteにて公開されました。
学生の目線は一般の方の目線と割と近いと思います。皆さんが気になる「作家って○○なの?」という疑問にも答えてくれているかもしれません。学生が自分たちで作家に向き合いインタビューした記事です。ぜひ読んでみてください。(記事は随時更新していきます。クリエート浜松の公式noteをぜひフォローしてください。)
- 地元の郷土史を伝えたい 【遠州天狗屋さんの見つめる窓を覗いてみたら】
- 【ハママツクリエーターズフェス】開催間近‼︎素材の窓を開ける〜空閑渉さん編〜
- まどの向こうの景色【インタビューで探る akira muraccoさんと、のなかあやみさんの視点】
ハママツクリエーターズフェス、今回のテーマ「みんなのまど」とは。
今回のハママツクリエーターズフェスでは、「みんなのまど」というテーマが掲げられています。「みんなのまど」とはどういった意味があるのでしょう。
クリエート浜松とクリエーターとの会議のなかで、その種は産まれました。最初はみんな(作家)がどういう景色を見ているのだろうという会話からスタートしたそうです。作家さんってモノゴトをどのように見ているのか。どのように捉えているのかって興味ありますもんね。
そこから言葉をブラッシュアップしていき、幅広く意味をイメージできる「みんなのまど」というテーマに行きつきました。
「みんなのまど」とは、作家が見ている窓の外の景色のことだけではありません。
それは、みんなが見ている窓の外の形式かもしれないし、心の中にある窓かもしれない。心の窓は開いているかもしれないし、まだ自分自身が気がついてなくて開かれるのを待っている窓かもしれない。
みんなのまどは、どこか誰かの窓ではなく、あなたの窓です。作家だけでなくスタッフだけでなく、あなた自身が参加してくれることで『みんなのまど』が開かれます。
ハママツクリエーターズフェスは作家のイベントではありません。みんなのイベントです。
「私たちの街にはこんな面白い場所があってね。」「こういうお店、こういう人がいるんだよ。」地元の誰もが街に誇りを持ち、自分たちが主役になって楽しい文化を盛り立てていく。そんな素敵な浜松を未来の子ども達へとバトンタッチしていく。
何やら壮大な話ですが皆さん本気です。
楽しい浜松に一歩づつ進んでいく。そんな未来へ続く『まど』を覗いてみたくないですか?
さぁ、もうハママツクリエーターズフェスまで数日です。
スケジュール帳とペンを用意して、7月19日〜21日までグルグルグルっと丸しておきましょう。どうぞ会場でお待ちしています。