1組から参加OK!子連れで気軽に食育体験
浜松市浜北区小松にある「明治屋醤油」は、明治8年創業で145年以上の歴史ある醤油醸造所です。
木造建築の工場や店舗、家屋や離れの4棟は、2016年に国の登録有形文化財に指定され、歴史ある建物がとても魅力的です。
「子ども達に醤油に興味を持ってほしい!」
そんな想いから、小さな子ども達でも、1組からでも参加できる工場見学や体験を開催しています。
体験や工場見学は事前予約制なので、まずはコースを選び電話で予約しましょう。
【醤油体験】
・梅コース 搾り体験(およそ60分)1650円
・竹コース 搾り・火入れ体験(およそ90分) 4400円
・「仕込み」体験(およそ60分)4400円
【みそ体験】
・みそ仕込み体験(およそ60分) 1980円
まずは工場見学からスタート!
今回は、醤油作り体験の「梅コース」にチャレンジします。
受付を済ませて、工場見学からスタートです。
「醤油って、なにからできているか知ってる~?」
こんなクイズから始まり、子ども達にもわかりやすく説明してくれます。
入った瞬間、大きな道具や機械に、子ども達ビックリ!
明治時代から現在もずっと使われている道具や機械がほとんどで、色や形からも使い込まれている様子が伝わり、一つ一つに歴史を感じます。
明治屋醤油では、明治から変わらない伝統的な方法で醤油を作られています。天然醸造なので、エアコンなどの温度調節は一切なく、四季のある日本の気候に合わせてもろみを熟成させていきます。
一般的な熟成期間よりも長い1年半~3年の時間をかけるそうで、ここでしか作れない美味しい醤油が完成します。
醤油搾り体験にチャレンジ!
子ども達の好奇心が広がったところで、醤油絞り体験のスタートです!
まずは、醤油作りの材料の確認から。
「小麦粉、大豆、塩・・・」
目で確かめながら、先ほどの工場見学でのクイズを思い出します。
醬油の正体「もろみ」を観察
「もろみ」の変化について学びます。
麹菌が働くことによってどんどん色や風味が変わってきます。
普段は液体の醤油の正体に、子ども達もびっくりです。
オリジナル醤油搾り器の登場!
先ほど工場見学で実際に見た、1年半も熟成した「もろみ」の登場です。数か月前のものより色がだいぶ濃いです。
まず、マスと呼ばれる四角の箱の中に布巾を敷いて、もろみを3杯入れていきます。これを3回繰り返し、3重の層を作ります。そうすることで、もろみのカスがたまらず、きれいに絞り出すことができます。
ちなみに、工場では75枚も重なっているそうです。
醤油搾り器の中にセッティングします。この器械は、明治屋醤油のオリジナルだそうです。
小さな子どもでも簡単に、力がなくても絞れるように設計されています。
テコの原理で、子どもの力だけでも、押すだけで醤油が布巾を通って絞りだされる仕組みです。
30秒ほど力を入れ続けたところで、四角いマスの横にある栓を引き抜きます。
「おおー---!」
子ども達の歓声と一緒に、きれいな色の醤油が出てきました!
これが、「一番搾り」と言われる醤油です。
続いてもう一度、さっきより強く力を入れて押していきます。
もろみから形が変わった醤油の姿に、子ども達も大興奮です。
世界で一つの醤油が完成!
瓶に詰めて蓋をしていきます。ゆっくりこぼさないように、子ども達も真剣です。口の広い漏斗を使うので、みんな上手にできました。
専用の機械を使い、キャップで栓をしていきます。気分はもう職人です。
最後にラベルを作成します。「圧搾」という作業をしたので、「圧搾者:〇〇〇」という風に名前と日付を書きます。
ラベルを貼ったら、世界で一つのお醤油が完成です!
搾りたての醤油の味は・・・!?
体験が終わると、奥のテーブルに移動し、醤油をお豆腐にかけて味見をしてきます。
搾りたての醤油の味は熟成されたもろみの風味がしっかり残り、
「さっき見学した工場の中の香りがするー!」
と子ども達は表現していました。
一般的な醤油は、保存期間を保つために加熱処理を行う必要がありますが、体験ではそのままの香りと味をダイレクトに味わうことができます。味覚が敏感な子ども達は、いつもの醤油との違いに大きく反応していました!
「夜ご飯は、お豆腐買ってお醤油と一緒に食べようね~♪」
「楽しみだね~♪」
なんて会話が弾みます。
当たり前に食べていたお醤油も、実際に作る様子を見たり作ったりすることで、一気に興味が広がります。
こんな風に子ども達の五感をフル活用した、明治屋醤油の醤油搾り体験でした!
それでは、続いて味噌作りにチャレンジです。(つづく)